スピードを重視するIT業界のローカルルールとは？

「コミュニケーションツールはチャット」

チャットといえばオンタイムで会話をするためのツールでしたが、それは一昔前の話です。最近はビジネスチャットに特化したサービスが台頭してきたこともあり、IT業界ではチャットがコミュニケーションのメイン手段となっています。
ビジネス上のコミュニケーションはメールを使うのが一般的ですが、タイムラグが生じてしまうことも否めません。ですが、チャットは双方が端末の前にいることを前提としたコミュニケーションツールのため、同じ時間を共有しながらリアルタイムでコミュニケーションを取ることが可能です。IT業界において、社内の情報共有や伝達の遅れは重大なミスにつながってしまいます。即効性があるチャットはIT業界にとって欠かせないコミュニケーションツールといえるでしょう。しかしその反面、やりとりが刹那的になる、文章のみのやりとりで誤解が生じやすい、といったデメリットもあります。

チャットあるある

IT業界はJavaScript、HTML、CSS、SQLなどのプログラミング言語を使ってシステムを構築したり、設計書を作ったりと他の業界よりも文字を打つことに慣れています。そのため、口で伝えるよりもチャットで伝えた方が早いと、顔を会わせずに仕事の指示を出したり、説教をしたりすることがあります。
これは効率化を磨くIT業界ならではのルールともいえますが、「文字で伝えることはできても口で伝えることは難しくてできない」という人も少なくありません。「新入社員が外線電話に出られない」といったこともIT業界では珍しくないのです。時代が変化し、対面でのやりとりや固定電話のコミュニケーションが減ってはきていますが、他の業界とコミュニケーションをとるときはチャット以外のツールを使うこともあります。便利だからといってチャットばかりに頼っていては円滑にコミュニケーションをとることはできません。IT業界でも社会人として当たり前のビジネスマナーは身につけておきましょう。

チャットに移行した理由

ビジネスの場での一般的なコミュニケーションツールはメールですが、メールは基本的に1対1のやりとりです。CCやBCCを付け足すことはできますが、かえって情報共有を阻害してしまいます。ITの発展によりビジネスのスピードはどんどん速まっていますが、残念ながらメールだとそのスピードに追いつくことはできません。従来のままほとんど進化していないメールよりも即効性があるチャットにその立場を奪われてしまうのは当然のことでしょう。